株式会社W TOKYOは、東京ガールズコレクションを日本最大級のプラットフォームに育て上げてきた独自のプロデュースノウハウを活かし、付加価値を創造し続けるブランディングカンパニーです。
東京証券取引所(東証)または地方証券取引所へ新規上場予定の企業について、独自の視点でデータ分析しています。
企業概要
会社名
創立年
2015年7月
本社所在地
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-28-5 W Building
事業内容
TOKYOGIRLSCOLLECTIONのブランドを活用したブランディング・コンテンツプロデュース事業
事業説明
株式会社W TOKYOは、すべてのヒト・モノ・コト・地域が輝く世界をつくる」というビジョンを掲げ、TOKYO GIRLS COLLECTIONのブランドを活かした独自のプロデュースノウハウを軸に、ヒト・モノ・コト・地域のまだ見ぬ価値 を共創し、その価値を最大化させることをミッションとして事業を展開しています。
TGCプロデュース領域
毎年春と秋に東京近郊で開催するTOKYO GIRLS COLLECTIONにおいて主として協賛金収入、チケット販売による収入及びブランド出展料収入を得ています。また、TOKYO GIRLS COLLECTIONの企画・ブランド力を活かした地方都市での開催、SDGs推進をはじめとするシティプロモーション等を展開しており、地方自治体からも収入を得ており、主たる収益源となる事業領域です。
コンテンツプロデュース・ブランディング領域
TOKYO GIRLS COLLECTIONで培った企画力・ブランド力を活かし、顧客のニーズに適う商材のブランディングを行うため、トップインフルエンサーやアーティストを広告塔としてキャスティングすることに加え、新たな クリエイティブの企画を行うことにより、広告キャスティング収入やクリエイティブ制作収入を得ています。
その他、TOKYO GIRLS COLLECTIONのブランドと他のモノ・コトとコラボレーションし、スクール事業・ オーディション事業・ティーン世代向けのイベントプロデュース・オリジナル商品の開発等を展開しており、スクール事業はスクール運営者からブランドロイヤリティとして入会金及びレッスン料の一部を受領、オーディション事業は協賛企業及び配信プラットフォーマーから協賛金収入を受領、ティーン世代向けのイベントプロデュースではイベント制作者からブランドロイヤリティとして監修料及び協賛金売上の一部を受領、オリ ジナル商品の開発ではブランドロイヤリティとして販売額の一部を受領しています。

財務状況
売上高、利益などの業績推移を目論見書からアップロードしました。

会社業績(IR BANKより) 横スクロールできます
年度 | 売上 | 営利 | 経常 | 純利 | EPS | ROE | ROA | 営利率 | 原価率 | 販管費率 |
Jun-18 | 32.7億 | – | 138百万 | 162百万 | 74.48 | – | 6 | – | – | – |
Jun-19 | 34.9億 | – | 153百万 | 101百万 | 46.51 | – | 4.01 | – | – | – |
Jun-20 | 30.5億 | – | -86百万 | -162百万 | -73.19 | – | 赤字 | – | – | – |
Jun-21 | 19.9億 | -212百万 | -202百万 | -219百万 | -92.48 | 赤字 | 赤字 | -10.65 | 73.53 | 37.12 |
Jun-22 | 20.7億 | 94百万 | 88百万 | 129百万 | 53.33 | 24.74 | 5.16 | 4.55 | 55.85 | 39.6 |
財務状況(IR BANKより) 横スクロールできます
年度 | 総資産 | 純資産 | 株主資本 | 自己資本比率 | 利益剰余金 | 有利子負債 | 有利子負債比率 | BPS |
Jun-18 | 27億 | 397百万 | – | 14.7 | – | – | – | – |
Jun-19 | 25.2億 | 498百万 | – | 19.8 | – | – | – | – |
Jun-20 | 23.9億 | 347百万 | – | 14.6 | – | – | – | – |
Jun-21 | 26.9億 | 380百万 | 380百万 | 14.2 | -248百万 | 17.5億 | 461.28 | 160.61 |
Jun-22 | 25億 | 521百万 | 521百万 | 20.9 | 129百万 | 14億 | 268.31 | 215.52 |
IPO情報
新規上場(IPO)に向けて、幾つかの重要な情報をまとめました。
基本情報
業種:サービス業
銘柄コード:9159
上場区分:東証グロース
IPO日程
ご利用の証券会社によって、多少のズレが生じますので、ご注意ください。
IPO主要日程 横スクロールできます
ブックビルディング期間 | 2023年6月13日〜6月19日 |
ブックビルディング抽選日 | 2023年6月20日 |
購入申込期間 | 2023年6月21日〜6月23日 |
上場日 | 2023年6月29日 |
IPO情報
IPOに関する公募総数や公募価格(予定)をまとめます。
IPO情報 横スクロールできます
公募株式総数 | 439,000株 |
売出株式比率 | 72.7% |
O.A分 | 65,800株 |
想定価格 | 2,870円 |
仮条件価格 | 2,870円(100%)〜3,000円(105%) |
公募価格 | 3,000円(予定) |
吸収金額 | 15.14億円(予定) |
ロックアップ | 主に90日間 |
主幹事 | 野村證券 |
今後の展望や懸念事項
昨今ではSNS等の普及により、東京をはじめとする主要都市と地方都市の間に「情報格差」がほとんどない一方で、地方都市においては、主要都市と比較してエンタテインメントを体験できる機会が少なく、両者間の体験の質と量の格差、すなわち「体験格差」は非常に広がっています。また、地域単独での発信力の弱さから当該地域が有する貴重な財産の価値を世に広めることが難しいという課題が存在しています。この「体験格差」及び地域における発信力の課題の重要性に着目し、そのソリューションとして、コンテンツ企画力・発信力を有するTOKYO GIRLS COLLECTIONのプロデュースにより、その地域・企業が有する財産をステージ・ブース等を利用してコンテンツ化し、体験の機会及び日本全国に対する発信の場を提供しています。
地方で開催する TOKYO GIRLS COLLECTIONは、地方自治体、商工会議所、地場の有力企業等と横断的に連携し、市民参加型の企画・ 地元商業施設との連動等、地域の活性化に貢献できる仕掛けを企画することで、経済効果を創出しています。更に、過去の開催実績から自治体ごとの課題やニーズに応じた企画の立案が可能であり、他の地方都市への展開の再現性が高い事業モデルといえます。
また、TOKYO GIRLS COLLECTIONのプラットフォーム以外でも、各自治体のニーズやサイズに応じたプラン、たとえば観光PRムービーの制作、地域の名産品のブランド化やプロモーション、地元イベントのプロデュース等で地域活性化のソリューション提供を行っており、地方自治体から受託収入を得ています。
具体的には、2021年より東京都江戸川区に対して、SDGsを推進する都市としてのシティプロモーション(イベ ントのプロデュースやSNSを活用したプロモーション)の実施、2021年より神奈川県足柄下郡湯河原町に対して、 湯河原町の天然資源である温泉を活用した商品のプロデュース及びプロモーションの実施などの事例があり、今 後も日本のあらゆる自治体を対象にオーダーメイドでサービスを展開し、事業の拡大を目指しています。
独自評価及びスコア
これまでの投資経験を活かしたデータ分析で、独自評価及びスコアを付けています。
独自評価スコア:C12
※独自評価スコアはD4(低評価)〜S20(高評価)まで存在します。
独自の評価指標
2017年1月から2023年5月までの過去6.5年間にIPO新規上場(IPO)した企業は、トータル615社でした。
それらの企業データから、以下の9つの項目について、ホームページや目論見書(IPO時に発行される報告書)を調査して、上場前に初値上昇率や損失リスク度を分析しています。
- 業種(最近、情報通信業の初値上昇率は比較的高い傾向)
- 業績(売上高や利益率が健全に成長しているか)
- 上場市場(現在、東証プライムに上場する大型株は、初値が上昇しづらい傾向)
- 主幹事(IPOを管理する証券会社で多少の影響がある)
- 公開株数(少ない方がプラチナチケットになり易いが、当選しづらくなる)
- 売り出株式比率(新規発行分と既存分の比率で、低い方が上がり易い)
- ロックアップ(大株主が上場日から一定期間、売却できない期間のことで、長めの設定が良い)
- 株単価(安い方が、初値上昇率は高くなる傾向)
- 同日上場企業数(同日に複数社がIPOする場合は資産が分散して上がりづらい傾向)
これらの9項目の分析結果から、初値上昇があまり期待できそうにない企業については、予めBB申込を辞退して、マイナス=損失リスクを軽減しています。
初値上昇率の予想
2017年1月から2023年5月までの過去6.5年間にIPO新規上場(IPO)した企業は615社で、評価スコア「C12」の企業は50社ありました。
それら企業における初値上昇率(=初値/公募価格)は以下の通りです。
過去データを基に算出した初値上昇率 横スクロールできます
平均値 | 206%(2.06倍) |
最大値 | 442%(4.42倍) |
最小値 | 85%(公募割れ) |
中央値 | 197%(1.97倍) |
過去6.5年間で公募割れした企業は3社ありましたので、初値の公募割れリスクは6%です。
平均値とは、データの合計をデータの個数で割って得られる値=平均値に対して、中央値とは、データを大きさの順に並べ替えたとき、ちょうど順番が真ん中になる値です。平均値の場合は他の値と比べて極端に大きい(または小さい)値があることによって、影響を受けてしまいますが、中央値の場合は、真ん中の値ですので、そのような影響は受けづらいのが特徴です。
管理人のBBスタンス
過去のデータを分析した独自評価スコアに応じて、管理人のブックビルディング(BB)のスタンスを決めています。
若干の公募割れリスクはあり、公募価格が高めの設定になりそうなので、大幅な初値上昇は見込めないかもしれませんが、概ね初値上昇は期待できますので、「すべての所有口座からBB申込予定」です。
主幹事の野村證券が狙い目です。
最後に
不安定な世界情勢や世界各国の利上げ、さらには米シリコンバレー銀行の破綻やクレディ・スイスの破綻など、株式にとってはマイナス要因が多い状況なので、日本国内のIPO新規上場企業への株式投資に対しても、今まで以上に慎重に検討する必要が出てきています。
今回の記事が、あなたの投資判断に有益になれば幸いです。
最後に、あくまで営利を伴わない個人的な自己分析なので、最終的な投資判断は自己責任でお願い致します。