IPO

【スタジアム】新規上場企業データ分析

東京証券取引所(東証)または地方証券取引所へ新規上場予定の企業について、独自の視点でデータ分析しています。

企業概要

会社名

株式会社スタジアム

創立年

2012年8月30日

本社所在地

〒107-0052 東京都港区赤坂3-4-3 赤坂マカベビル6F

事業内容

営業支援、ビジネスプロセスアウトソーシング、Webサービス・アプリ・システムの企画・開発・販売の事業企画・運営

 

事業説明

Workstyle Changing Company(ワークスタイル・チェンジング・カンパニー)として、営業支援を通じて現代のワークスタイルの変革を後押しする顧客企業のデジタル・DX商材を中心として拡販を行うことをサポートする「デジタルソリューションセールス事業」を中心に事業を展開し、更には自社開発プロダクトである採用・営業領域におけるDX化を推進する「インタビューメーカー事業」、「Handy事業」及び「トレキャン事業」も展開しています。

財務状況

売上高、利益などの業績推移を目論見書からアップロードしました。

会社業績(IR BANKより) 横スクロールできます

年度 売上 営利 経常 純利 EPS ROE ROA 営利率 原価率 販管費率
Jul-18 7.83億 -12百万 -11百万 -22.8 赤字
Jul-19 11.2億 -462百万 -659百万 -991 赤字
Jul-20 13.4億 -820百万 -772百万 -949.04 赤字
Jul-21 16.7億 -530百万 -537百万 -556百万 -622.04 赤字 赤字 -31.68 42.67 89.01
Jul-22 20億 -30百万 -52百万 -117百万 -129.8 赤字 赤字 -1.51 48.49 53.01

 

財務状況(IR BANKより) 横スクロールできます

年度 総資産 純資産 株主資本 自己資本比率 利益剰余金 有利子負債 有利子負債比率 BPS
Jul-18 8.45億 271百万 32.1
Jul-19 7.9億 173百万 21.9
Jul-20 10.5億 233百万 22.2
Jul-21 9.49億 221百万 220百万 23.2 -17.3億 270百万 122.74 246.56
Jul-22 7.95億 184百万 183百万 23 -18.4億 134百万 72.99 202.19

 

IPO情報

新規上場(IPO)に向けて、幾つかの重要な情報をまとめました。

基本情報

業種:サービス業

銘柄コード:9157

上場区分:東証グロース

 

IPO日程

ご利用の証券会社によって、多少のズレが生じますので、ご注意ください。

IPO主要日程 横スクロールできます

ブックビルディング期間 2023年4月10日〜4月14日
ブックビルディング抽選日 2023年4月17日
購入申込期間 2023年4月18日〜4月20日
上場日 2023年4月26日

 

IPO情報

IPOに関する公募総数や公募価格(予定)をまとめます。

IPO情報 横スクロールできます

公募株式総数 150,800株
売出株式比率 33.7%
O.A分 22,600株
想定価格 2,220円
仮条件価格 2,370円(107%)〜2,570円(116%)
公募価格 2,570円(予定)
吸収金額 4.46億円(予定)
ロックアップ 株主に応じて、180日間または90日間または1.5倍
主幹事 SBI証券

 

今後の展望や懸念事項

日本は少子高齢化による人口減少の影響もあり業務効率化や生産性向上のため、様々な社会環境がデジタル技術により変化しています。また、近年働き方改革や新型コロナウイルス感染症の流行による在宅勤務やリモートワークの推進等により、ますますDX化の重要性は高まっています。スタジアム社が提供する「デジタルソリューションセールス事業」や自社プロダクツである「インタビューメーカー」、「Handy進路指導室」、「トレキャン」は、日本のデジタル領域における課題の解決に寄与することで、今後のビジネスの成長が期待できます。

一方で、現在の主な取引先はリクルートグループや楽天グループに偏っており、合計で6割以上を占めています。こうした特定取引先への依存度を低減させることが重要になってきます。その他にも、人材の確保や新規参入による競争激化、法的規制などの懸念事項も考慮する必要があります。

独自評価及びスコア

これまでの投資経験を活かしたデータ分析で、独自評価及びスコアを付けています。

独自評価スコア:B15

※独自評価スコアはD4(低評価)〜S20(高評価)まで存在します。

独自の評価指標

過去6年間にIPO新規上場(IPO)した企業は、トータル591社でした。

それらの企業データから、以下の9の項目について、ホームページや目論見書(IPO時に発行される報告書)を調査して、上場前に初値上昇率や損失リスク度を分析しています。

  1. 業種(最近、情報通信業の初値上昇率は比較的高い傾向)
  2. 業績(売上高や利益率が健全に成長しているか)
  3. 上場市場(現在、東証プライムに上場する大型株は、初値が上昇しづらい傾向)
  4. 主幹事(IPOを管理する証券会社で多少の影響がある)
  5. 公開株数(少ない方がプラチナチケットになり易いが、当選しづらくなる)
  6. 売り出株式比率(新規発行分と既存分の比率で、低い方が上がり易い)
  7. ロックアップ(大株主が上場日から一定期間、売却できない期間のことで、長めの設定が良い)
  8. 株単価(安い方が、初値上昇率は高くなる傾向)
  9. 同日上場企業数(同日に複数社がIPOする場合は資産が分散して上がりづらい傾向)

これらの9項目の分析結果から、初値上昇があまり期待できそうにない企業については、予めBB申込を辞退して、マイナス=損失リスクを軽減しています。

初値上昇率の予想

過去6年間にIPO新規上場(IPO)した企業は591社で、評価スコア「B15」の企業は33社ありました。

それら企業における初値上昇率(=初値/公募価格)は以下の通りです。

過去データを基に算出した初値上昇率 横スクロールできます

平均値 311%(3.11倍)
最大値 906%(9.06倍)
最小値 107%(1.07倍)
中央値 234%(2.34倍)

過去6年間で公募割れした企業はありません。

平均値とは、データの合計をデータの個数で割って得られる値=平均値に対して、中央値とは、データを大きさの順に並べ替えたとき、ちょうど順番が真ん中になる値です。平均値の場合は他の値と比べて極端に大きい(または小さい)値があることによって、影響を受けてしまいますが、中央値の場合は、真ん中の値ですので、そのような影響は受けづらいのが特徴です

 

管理人のBBスタンス

過去のデータを分析した独自評価スコアに応じて、管理人のブックビルディング(BB)のスタンスを決めています。

スタジアム社は大幅な初値上昇が見込めるため、「すべての所有口座からBB申込予定」です。

公開株数は少なく、ブックビルディングの当選の難易度は高いですが、主幹事のSBI証券が狙い目です。

最後に

不安定な世界情勢や世界各国の利上げ、さらには米シリコンバレー銀行の破綻やクレディ・スイスの破綻など、株式にとってはマイナス要因が多い状況なので、日本国内のIPO新規上場企業への株式投資に対しても、今まで以上に慎重に検討する必要が出てきています。

今回の記事が、あなたの投資判断に有益になれば幸いです。

最後に、あくまで営利を伴わない個人的な自己分析なので、最終的な投資判断は自己責任でお願い致します。