IPO

【レオスキャピタルワークス】新規上場企業データ分析

東京証券取引所(東証)または地方証券取引所へ新規上場予定の企業について、独自の視点でデータ分析しています。

企業概要

会社名

レオス・キャピタルワークス株式会社

創立年

2003年4月16日

本社所在地

〒100-6227 東京都千代田区丸の内1-11-1

事業内容

  • 投資運用業
  • 投資助言・代理業
  • 第二種金融商品取引業

 

事業説明

レオス・キャピタルワークスは、「資本市場を通じて社会に貢献する」を経営理念に掲げて投資信託の運用会社として2003年に設立されました。

お客様の長期的な資産形成をサポートするために、日本や海外の成長企業に投資する「ひふみ」シリーズを中心とした投資信託を提供しています。

レオス・キャピタルワークスの事業内容は、主に「投資信託委託業務」と「投資顧問業務」の2つです。「投資信託委託業務」では、レオスから直接購入できる「ひふみ投信」「ひふみワールド」「ひふみらいと」や、銀行や証券会社などから購入できる「ひふみプラス」「ひふみワールド+」「まるごとひふみ」などの商品を運用しています。「投資顧問業務」では、確定拠出年金や個人年金などの商品を通じて、「ひふみ年金」「ひふみワールド年金」などの運用サービスを提供しています。

レオス・キャピタルワークスは、お客様とのコミュニケーションを大切にしており、セミナーやイベント、動画やウェブメディアなどを通じて、投資や経済に関する情報や知識を発信しています。また、持続可能な社会の実現に貢献するために、ESG(環境・社会・ガバナンス)に関する取り組みも積極的に行っています。

財務状況

売上高、利益などの業績推移を目論見書からアップロードしました。

 

会社業績(IR BANKより) 横スクロールできます

年度 営業収益 営利 経常 純利 包括 EPS ROE ROA 営利率
Mar-14 2.85億 -0.96億 -0.96億 -29.14 赤字
Mar-15 4.46億 -0.65億 -0.65億 -11.55 赤字
Mar-16 8.94億 0.72億 1.25億 10.4 12.02
Mar-17 12.9億 0.52億 0.44億 1.15億 9.61 18.72 5.05 4.01
Mar-18 38.5億 11.5億 11.3億 9.83億 81.81 61.45 25.32 29.78
Mar-19 61.6億 17.9億 11.8億 97.86 22.11
Mar-20 61億 14.5億 9.62億 80.1 14.15
Mar-21 67.8億 12.7億 12.7億 8.49億 70.67 21.43 10.31 18.66
Mar-22 94.8億 19.5億 19.7億 13億 13億 108.5 26.07 15.24 20.59

 

財務状況(IR BANKより) 横スクロールできます

年度 総資産 純資産 株主資本 自己資本比率 利益剰余金 有利子負債 有利子負債比率 BPS
Mar-14 4.49億 1.41億 31.5
Mar-15 5.58億 1.76億 31.6
Mar-16 10.4億 5.01億 48.2
Mar-17 22.9億 6.17億 6.17億 27 1.17億 5.5億 89.17 51.33
Mar-18 38.8億 16億 16億 41.2 11億 3.8億 23.75 133.14
Mar-19 53.2億 27.3億 51.3
Mar-20 68億 34億 50
Mar-21 82.4億 39.6億 39.6億 48.1 34.6億 10億 25.24 329.77
Mar-22 85.6億 51億 50億 58.5 45億 416.28

 

IPO情報

新規上場(IPO)に向けて、幾つかの重要な情報をまとめました。

基本情報

業種:金融・証券先物取引

銘柄コード:7330

上場区分:東証グロース

 

IPO日程

ご利用の証券会社によって、多少のズレが生じますので、ご注意ください。

IPO主要日程 横スクロールできます

ブックビルディング期間 2023年4月10日〜4月14日
ブックビルディング抽選日 2023年4月17日
購入申込期間 2023年4月18日〜4月20日
上場日 2023年4月25日

 

IPO情報

IPOに関する公募総数や公募価格(予定)をまとめます。

IPO情報 横スクロールできます

公募株式総数 3,217,400株
売出株式比率 88.9%
O.A分 482,600株
想定価格 1,400円
仮条件価格 1,100円(79%)〜1,300円(93%)
公募価格 1,300円(予定)
吸収金額 48.10億円(予定)
ロックアップ 180日間
主幹事 大和証券&SBI証券

 

今後の展望や懸念事項

今後、新NISA制度の開始に伴い、投資信託への需要が高まると予想されます。

NISAやつみたてNISAに対応した商品ラインアップを充実させ、ひふみラボなどのウェブメディアやYouTubeなどの動画プラットフォームを活用して、投資や経済に関する情報発信や教育活動を行い、お客様とのコミュニケーションを強化し、信頼関係を築くことが期待できます。

一方で、コロナ禍による経済環境の不安定さや市場変動の激しさに対応する必要があり、運用チームの強化やリスク管理体制の整備を行い、お客様の資産を守りながら増やす運用方針を貫くことが求められます。

また、投資信託市場では競争が激化しており、他社からの挑戦や新規参入も想定されますので、今後も自社商品の特徴や優位性を明確に伝えるとともに、新たな商品開発やサービス向上に努めることが必要となります。

独自評価及びスコア

これまでの投資経験を活かしたデータ分析で、独自評価及びスコアを付けています。

独自評価スコア:D8

※独自評価スコアはD4(低評価)〜S20(高評価)まで存在します。

独自の評価指標

過去6年間にIPO新規上場(IPO)した企業は、トータル591社でした。

それらの企業データから、以下の9の項目について、ホームページや目論見書(IPO時に発行される報告書)を調査して、上場前に初値上昇率や損失リスク度を分析しています。

  1. 業種(最近、情報通信業の初値上昇率は比較的高い傾向)
  2. 業績(売上高や利益率が健全に成長しているか)
  3. 上場市場(現在、東証プライムに上場する大型株は、初値が上昇しづらい傾向)
  4. 主幹事(IPOを管理する証券会社で多少の影響がある)
  5. 公開株数(少ない方がプラチナチケットになり易いが、当選しづらくなる)
  6. 売り出株式比率(新規発行分と既存分の比率で、低い方が上がり易い)
  7. ロックアップ(大株主が上場日から一定期間、売却できない期間のことで、長めの設定が良い)
  8. 株単価(安い方が、初値上昇率は高くなる傾向)
  9. 同日上場企業数(同日に複数社がIPOする場合は資産が分散して上がりづらい傾向)

これらの9項目の分析結果から、初値上昇があまり期待できそうにない企業については、予めBB申込を辞退して、マイナス=損失リスクを軽減しています。

初値上昇率の予想

過去6年間にIPO新規上場(IPO)した企業は591社で、評価スコア「D8」の企業は32社ありました。

それら企業における初値上昇率(=初値/公募価格)は以下の通りです。

過去データを基に算出した初値上昇率 横スクロールできます

平均値 110%(1.10倍)
最大値 198%(1.98倍)
最小値 63%(公募割れ)
中央値 103%(1.03倍)

過去6年間で公募割れした企業は13社あり、約41%の企業が初値で公募価格を下回ったことになります。

平均値とは、データの合計をデータの個数で割って得られる値=平均値に対して、中央値とは、データを大きさの順に並べ替えたとき、ちょうど順番が真ん中になる値です。平均値の場合は他の値と比べて極端に大きい(または小さい)値があることによって、影響を受けてしまいますが、中央値の場合は、真ん中の値ですので、そのような影響は受けづらいのが特徴です

 

管理人のBBスタンス

過去のデータを分析した独自評価スコアに応じて、管理人のブックビルディング(BB)のスタンスを決めています。

レオス・キャピタルワークス社の初値は公募割れ(初値が公募価格を下回ること)のリスクがありますので、「SBI証券口座のみIPOチャレンジポイントを獲得するために100株分のみBB申込、その他のすべての所有口座はBB辞退する予定」です。

主幹事は大和証券とSBI証券となっており、公募株式総数も比較的に多めに発行されているので、ブックビルディングも当選し易いと思います。

最後に

不安定な世界情勢や世界各国の利上げ、さらには米シリコンバレー銀行の破綻やクレディ・スイスの破綻など、株式にとってはマイナス要因が多い状況なので、日本国内のIPO新規上場企業への株式投資に対しても、今まで以上に慎重に検討する必要が出てきています。

今回の記事が、あなたの投資判断に有益になれば幸いです。

最後に、あくまで営利を伴わない個人的な自己分析なので、最終的な投資判断は自己責任でお願い致します。