株式会社GENDAは、2040年に世界一のエンタメ企業になることをビジョンに掲げ、複数のエンターテイメント事業会社の経営支援に従事する持株会社で、主力事業は「GiGO」ブランドを主としたアミューズメント施設約250店舗を運営する企業です。
東京証券取引所(東証)または地方証券取引所へ新規上場予定の企業について、独自の視点でデータ分析しています。
企業概要
会社名
創立年
2018年5月
本社所在地
東京都港区東新橋1-9-1 東京汐留ビルディング17F
事業内容
- アミューズメント施設運営
- オンラインクレーンゲーム
- アミューズメントマシンレンタル
- セールスプロモーション
事業説明
株式会社GENDAは、連結子会社6社及び持分法適用関連会社2社のグループ会社で、主力のアミューズメント施設運営を含む「アミューズメント施設運営」「オンラインクレーンゲーム」「アミューズメントマシンレンタル」「セールスプロモーション」の4つの事業を運営しています。
株式会社 GENDA GiGO Entertainment
アミューズメント施設の運営及びオンラインクレーンゲームの運営
株式会社GENDA Games
アミューズメント機器のレンタルやオンラインクレーンゲームの運営
株式会社エスピーエスエス
エンターテイメント企業に対するセールスプロモーション支援
株式会社トーキョーキャラクターメーカーズ
キャラクターの企画・開発、デザインの販売並びに権利の管理、映画・アニメへの出資
その他にも、中国におけるアミューズメント機器のレンタルやアミューズメント用景品の卸売、米国におけるアミューズメント施設の運営、台湾におけるアミューズメント施設の運営などの海外展開も進めています。

財務状況
売上高、利益などの業績推移を目論見書からアップロードしました。

会社業績(IR BANKより) 横スクロールできます
年度 | 売上 | 営利 | 経常 | 純利 | 包括 | EPS | ROE | ROA | 営利率 | 原価率 | 販管費率 |
Jan-19 | 1.77億 | – | 0.72億 | 0.41億 | – | 2.05 | – | 3.38 | – | – | – |
Jan-20 | 6.67億 | – | 0.71億 | 0.47億 | – | 2.18 | – | 1.72 | – | – | – |
Jan-21 | 10.2億 | – | -2.72億 | -5.26億 | – | -18.55 | – | – | – | – | – |
Jan-22 | 381億 | 40.2億 | 39.4億 | 27.3億 | 27.4億 | 85.83 | 35.4 | 10.21 | 10.56 | 75.6 | 13.84 |
Jan-23 | 461億 | 42.4億 | 40.1億 | 34.9億 | 35.2億 | 109.97 | 31.13 | 11.26 | 9.21 | 76.44 | 14.35 |
財務状況(IR BANKより) 横スクロールできます
年度 | 総資産 | 純資産 | 株主資本 | 自己資本比率 | 利益剰余金 | 有利子負債 | 有利子負債比率 | BPS |
Jan-19 | 12.1億 | 2.45億 | – | 20.1 | – | – | – | – |
Jan-20 | 27.3億 | 6.93億 | – | 25.3 | – | – | – | – |
Jan-21 | – | 66.5億 | – | – | – | – | – | – |
Jan-22 | 267億 | 77.4億 | 76.9億 | 28.8 | 63.5億 | 114億 | 148.18 | 242.43 |
Jan-23 | 310億 | 112億 | 112億 | 36.2 | 98.5億 | 105億 | 93.32 | 353.25 |
IPO情報
新規上場(IPO)に向けて、幾つかの重要な情報をまとめました。
基本情報
業種:サービス業
銘柄コード:9166
上場区分:東証グロース
IPO日程
ご利用の証券会社によって、多少のズレが生じますので、ご注意ください。
IPO主要日程 横スクロールできます
ブックビルディング期間 | 2023年7月11日〜7月18日 |
ブックビルディング抽選日 | 2023年7月19日 |
購入申込期間 | 2023年7月20日〜7月24日 |
上場日 | 2023年7月28日 |
IPO情報
IPOに関する公募総数や公募価格(予定)をまとめます。
IPO情報 横スクロールできます
公募株式総数 | 7,791,000株 |
売出株式比率 | 71.8% |
O.A分 | 1,168,600株 |
想定価格 | 1,740円 |
仮条件価格 | 1,740円(100%)〜1,770円(102%) |
公募価格 | 1,770円(予定) |
吸収金額 | 158.58億円(予定) |
ロックアップ | 主に180日間 |
主幹事 | SBI証券&SMBC日興証券 |
今後の展望や懸念事項
アミューズメント施設運営市場規模推移は、プライズゲーム(クレーンゲーム)売上高が2014年から2019年の5年間で約1.7倍にまで成長したことで、ゲームセンターの市場規模は約5,400億円まで急増しました。
2020年度及び2021年度は新型コロナウイルスによる一時的な店舗の閉鎖等があったものの、 2021年度のプライズゲーム売上高は過去16年で最高の売上高を更新しています。
さらに直近の2022 年度(2022年2月~2023年1月)の株式会社GENDA GiGO Entertainmentにおいては、10月以降の月次売上高が、新型コロナウイルスの影響を受ける前の2019年度の月次売上高を毎月連続で上回っており、今後は海外展開を含めて、更なる成長を目指しています。
独自評価及びスコア
これまでの投資経験を活かしたデータ分析で、独自評価及びスコアを付けています。
独自評価スコア:D8
※独自評価スコアはD4(低評価)〜S20(高評価)まで存在します。
独自の評価指標
2017年1月から2023年5月までの過去6.5年間にIPO新規上場(IPO)した企業は、トータル615社でした。
それらの企業データから、以下の9つの項目について、ホームページや目論見書(IPO時に発行される報告書)を調査して、上場前に初値上昇率や損失リスク度を分析しています。
- 業種(最近、情報通信業の初値上昇率は比較的高い傾向)
- 業績(売上高や利益率が健全に成長しているか)
- 上場市場(現在、東証プライムに上場する大型株は、初値が上昇しづらい傾向)
- 主幹事(IPOを管理する証券会社で多少の影響がある)
- 公開株数(少ない方がプラチナチケットになり易いが、当選しづらくなる)
- 売り出株式比率(新規発行分と既存分の比率で、低い方が上がり易い)
- ロックアップ(大株主が上場日から一定期間、売却できない期間のことで、長めの設定が良い)
- 株単価(安い方が、初値上昇率は高くなる傾向)
- 同日上場企業数(同日に複数社がIPOする場合は資産が分散して上がりづらい傾向)
これらの9項目の分析結果から、初値上昇があまり期待できそうにない企業については、予めBB申込を辞退して、マイナス=損失リスクを軽減しています。
初値上昇率の予想
2017年1月から2023年5月までの過去6.5年間にIPO新規上場(IPO)した企業は615社で、評価スコア「D8」の企業は34社ありました。
それら企業における初値上昇率(=初値/公募価格)は以下の通りです。
過去データを基に算出した初値上昇率 横スクロールできます
平均値 | 112%(1.12倍) |
最大値 | 198%(1.98倍) |
最小値 | 63%(公募割れ) |
中央値 | 105%(1.05倍) |
過去6.5年間で公募割れした企業は13社ありましたので、初値の公募割れリスクは38%です。
平均値とは、データの合計をデータの個数で割って得られる値=平均値に対して、中央値とは、データを大きさの順に並べ替えたとき、ちょうど順番が真ん中になる値です。平均値の場合は他の値と比べて極端に大きい(または小さい)値があることによって、影響を受けてしまいますが、中央値の場合は、真ん中の値ですので、そのような影響は受けづらいのが特徴です。
管理人のBBスタンス
過去のデータを分析した独自評価スコアに応じて、管理人のブックビルディング(BB)のスタンスを決めています。
若干の公募割れリスクがあり、また同日に別のIPO上場と重なっているため、大幅な初値上昇の期待は薄いので、「やや控えめに各証券口座からBB申込予定」です。
公開株数が多いので当選しやすい案件ですが、特に主幹事のSBI証券とSMBC日興証券が狙い目です。
最後に
不安定な世界情勢や世界各国の利上げ、さらには米シリコンバレー銀行の破綻やクレディ・スイスの破綻など、株式にとってはマイナス要因が多い状況なので、日本国内のIPO新規上場企業への株式投資に対しても、今まで以上に慎重に検討する必要が出てきています。
今回の記事が、あなたの投資判断に有益になれば幸いです。
最後に、あくまで営利を伴わない個人的な自己分析なので、最終的な投資判断は自己責任でお願い致します。