ARアドバンストテクノロジ株式会社は、クラウド技術とデータ・AI活用によるデジタルトランスメーション戦略の立案からDX戦略の立案から実行まで、単なるシステム導入に留まらない一気通貫したDXソリューション事業のサービスを提供している。
東京証券取引所(東証)または地方証券取引所へ新規上場予定の企業について、独自の視点でデータ分析しています。
企業概要
会社名
創立年
2010年1月
本社所在地
〒 150-0002 東京都渋谷区渋谷1-14-16 渋谷野村證券ビル8F
事業内容
クラウド技術とデータ・AI活用によるDXソリューション事業
事業説明
ARアドバンストテクノロジ株式会社は、顧客のDX(デジタルトランスフォーメーション)を実現するためのシステムの受託開発によるデジタルソリューションを提供している企業です。
上流工程であるコンサルティング及び要件定義からはじまり、基本設計、詳細設計、製造、単体テスト、結合テスト、総合テスト、運用テスト、 システム移行、保守・運用、自社開発プロダクトの販売又は他社製品のライセンス販売まで総合的にサービス提供している。
具体的には、Amazon Web Services(AWS)やMicrosoft Azureに代表されるクラウドネイティブ技術を活用したシステムインテグレーションの提供から、自社開発プロダクト及び他社サービスの販売、保守運用の提供、DX人材の提供まで、先進技術をワンストップで提供する事業展開を行っている。

財務状況
売上高、利益などの業績推移を目論見書からアップロードしました。

会社業績(IR BANKより) 横スクロールできます
年度 | 売上 | 営利 | 経常 | 純利 | 包括 | EPS | ROE | ROA | 営利率 | 原価率 | 販管費率 |
Aug-18 | 53.9億 | – | 201百万 | 142百万 | – | 43.99 | – | 8.92 | – | – | – |
Aug-19 | 61.8億 | – | 190百万 | 134百万 | – | 41.44 | – | 6.39 | – | – | – |
Aug-20 | 61.7億 | – | 207百万 | 137百万 | – | 42.54 | – | – | – | – | – |
Aug-21 | 76億 | 436百万 | 446百万 | 345百万 | 345百万 | 106.96 | 41.2 | 12.72 | 5.74 | 77.62 | 16.64 |
Aug-22 | 87.7億 | 397百万 | 397百万 | 273百万 | 273百万 | 84.65 | 24.66 | 9.69 | 4.52 | 77.34 | 18.14 |
財務状況(IR BANKより) 横スクロールできます
年度 | 総資産 | 純資産 | 株主資本 | 自己資本比率 | 利益剰余金 | 有利子負債 | 有利子負債比率 | BPS |
Aug-18 | 15.9億 | 3.73億 | – | 23.5 | – | – | – | – |
Aug-19 | 20.9億 | 5.06億 | – | 24.2 | – | – | – | – |
Aug-20 | – | 5.79億 | – | – | – | – | – | – |
Aug-21 | 27.1億 | 8.37億 | 8.37億 | 30.9 | 7.99億 | 465百万 | 55.57 | 259.64 |
Aug-22 | 28.1億 | 11.1億 | 11.1億 | 39.3 | 10.7億 | 300百万 | 27.12 | 343.25 |
IPO情報
新規上場(IPO)に向けて、幾つかの重要な情報をまとめました。
基本情報
業種:情報通信業
銘柄コード:5578
上場区分:東証グロース
IPO日程
ご利用の証券会社によって、多少のズレが生じますので、ご注意ください。
IPO主要日程 横スクロールできます
ブックビルディング期間 | 2023年6月7日〜6月13日 |
ブックビルディング抽選日 | 2023年6月14日 |
購入申込期間 | 2023年6月15日〜6月19日 |
上場日 | 2023年6月23日 |
IPO情報
IPOに関する公募総数や公募価格(予定)をまとめます。
IPO情報 横スクロールできます
公募株式総数 | 733,500株 |
売出株式比率 | 62.0% |
O.A分 | 110,000株 |
想定価格 | 1,080円 |
仮条件価格 | 1,080円(100%)〜1,260円(117%) |
公募価格 | 1,260円(予定) |
吸収金額 | 10.63億円(予定) |
ロックアップ | 主に180日間 |
主幹事 | みずほ証券 |
今後の展望や懸念事項
創業から培った仮想化及び自動化技術(クラウドの前提となるハードウェアの抽象化技術)への専門的技術知見をベースに、国内クラウド市場の拡大と合わせて成長している。
システム開発における上流工程からUI/UXの専門チームが開発に参画し、利便性が高く手戻りの少ないシステムをスピーディーに開発する「デザイン先行開発」モデルを構築して差別化を図っている。
また、強みの一つとしてビジネスパートナーの調達力があり、200社超との協力関係を構築しており、人材派遣・人材紹介サービスの中心であるエーティーエスは、DX人材獲得のためのマッチン グプラットフォーム「テクパス」を主軸に、顧客が求める人材を集めて提供する仕組みを構築しており、DX人材が供給されている。
一方、AI業界は技術革新が速く、企業の優位性を維持するためには、技術革新に即座に追従する必要があり、優秀な人材確保や育成が今後の重要な課題になります。
独自評価及びスコア
これまでの投資経験を活かしたデータ分析で、独自評価及びスコアを付けています。
独自評価スコア:C12
※独自評価スコアはD4(低評価)〜S20(高評価)まで存在します。
独自の評価指標
2017年1月から2023年5月までの過去6.5年間にIPO新規上場(IPO)した企業は、トータル615社でした。
それらの企業データから、以下の9つの項目について、ホームページや目論見書(IPO時に発行される報告書)を調査して、上場前に初値上昇率や損失リスク度を分析しています。
- 業種(最近、情報通信業の初値上昇率は比較的高い傾向)
- 業績(売上高や利益率が健全に成長しているか)
- 上場市場(現在、東証プライムに上場する大型株は、初値が上昇しづらい傾向)
- 主幹事(IPOを管理する証券会社で多少の影響がある)
- 公開株数(少ない方がプラチナチケットになり易いが、当選しづらくなる)
- 売り出株式比率(新規発行分と既存分の比率で、低い方が上がり易い)
- ロックアップ(大株主が上場日から一定期間、売却できない期間のことで、長めの設定が良い)
- 株単価(安い方が、初値上昇率は高くなる傾向)
- 同日上場企業数(同日に複数社がIPOする場合は資産が分散して上がりづらい傾向)
これらの9項目の分析結果から、初値上昇があまり期待できそうにない企業については、予めBB申込を辞退して、マイナス=損失リスクを軽減しています。
初値上昇率の予想
2017年1月から2023年5月までの過去6.5年間にIPO新規上場(IPO)した企業は615社で、評価スコア「C12」の企業は50社ありました。
それら企業における初値上昇率(=初値/公募価格)は以下の通りです。
過去データを基に算出した初値上昇率 横スクロールできます
平均値 | 206%(2.06倍) |
最大値 | 442%(4.42倍) |
最小値 | 85%(公募割れ) |
中央値 | 197%(1.97倍) |
過去6.5年間で公募割れした企業は3社ありましたので、初値の公募割れリスクは6%です。
平均値とは、データの合計をデータの個数で割って得られる値=平均値に対して、中央値とは、データを大きさの順に並べ替えたとき、ちょうど順番が真ん中になる値です。平均値の場合は他の値と比べて極端に大きい(または小さい)値があることによって、影響を受けてしまいますが、中央値の場合は、真ん中の値ですので、そのような影響は受けづらいのが特徴です。
管理人のBBスタンス
過去のデータを分析した独自評価スコアに応じて、管理人のブックビルディング(BB)のスタンスを決めています。
若干の公募割れリスクはありますが、概ね初値上昇が期待できますので、「すべての所有口座からBB申込予定」です。
主幹事のみずほ証券が狙い目です。
最後に
不安定な世界情勢や世界各国の利上げ、さらには米シリコンバレー銀行の破綻やクレディ・スイスの破綻など、株式にとってはマイナス要因が多い状況なので、日本国内のIPO新規上場企業への株式投資に対しても、今まで以上に慎重に検討する必要が出てきています。
今回の記事が、あなたの投資判断に有益になれば幸いです。
最後に、あくまで営利を伴わない個人的な自己分析なので、最終的な投資判断は自己責任でお願い致します。