IPO

【アイデミー】新規上場企業データ分析

株式会社アイデミーは、AIをはじめとした新たなソフトウェア技術を、いち早くビジネスの現場にインストールし、次世代の産業創出を加速させることを目的として事業を展開している企業です。

東京証券取引所(東証)または地方証券取引所へ新規上場予定の企業について、独自の視点でデータ分析しています。

企業概要

会社名

株式会社アイデミー

創立年

2014年6月10日

本社所在地

〒100-0004
東京都千代田区大手町一丁目2番1号 Otemachi Oneタワー6F

事業内容

  • デジタル変革に伴走する各種サービスの提供
  • オンラインDXラーニングプラットフォーム「Aidemy Business」
  • プロジェクトの企画から運用までを一気通貫で支援するDXプロジェクト伴走支援サービス「Modeloy」
  • Python特化型オンラインプログラミングスクール「Aidemy Premium」

 

事業説明

株式会社アイデミーは、主にAI/DXに関するプロダクト・ソリューション事業を展開しており、法人向けのAI/DXプロダクト、AI/DX ソリューション、個人向けのAI/DXリスキリングから成り立っている。

AI/DXプロダクトでは、主にエンタープライズ企業(従業員1,000名以上の企業約4,000社)のデジタル変革を行う土台づくりやデジタル技術内製化のために、デジタル人材の育成支援を行うオンラインDXラーニング「Aidemy Business(アイデミービジネス)」及び講師を派遣し研修を実施する講師派遣型デジタル人材育成研修「Aidemy Practice(ア イデミープラクティス) 」を提供している。

AI/DXソリューションでは、主にエンタープライズ企業向けに様々な現場のデジタル変革に必要なテーマ選定、PoC開発、システム開発 、運用までの全ての領域を顧客企業に伴走しながら支援する「Modeloy(モデロイ)」のサービスを提供している。

AI/DXリスキリングでは、個人領域におけるデジタル人材育成支援プログラム「Aidemy Premium(アイデミープレミア ム)」のサービスを提供し、個人のリスキリングを支援している。

財務状況

売上高、利益などの業績推移を目論見書からアップロードしました。

会社業績(IR BANKより) 横スクロールできます

年度 売上 営利 経常 純利 EPS ROE ROA 営利率 原価率 販管費率
May-18 0.33億 -29百万 -28百万 -9.34 赤字
May-19 1.32億 -71百万 -71百万 -23.53 赤字
May-20 3.78億 -218百万 -218百万 -57.87 赤字
May-21 6.04億 -181百万 -178百万 -178百万 -46.81 赤字 赤字 -29.99 38.27 91.72
May-22 11.6億 -12百万 -8.4百万 -9百万 -2.29 赤字 赤字 -1.04 26.39 74.66

 

財務状況(IR BANKより) 横スクロールできます

年度 総資産 純資産 株主資本 自己資本比率 利益剰余金 BPS
May-18 1.06億 68百万 64.2
May-19 0.82億 -2.9百万 -3.5
May-20 8.35億 613百万 73.4
May-21 8.53億 480百万 480百万 56.2 -180百万 125.96
May-22 10.9億 614百万 614百万 56.3 -189百万 156.6

 

IPO情報

新規上場(IPO)に向けて、幾つかの重要な情報をまとめました。

基本情報

業種:情報通信業

銘柄コード:5577

上場区分:東証グロース

 

IPO日程

ご利用の証券会社によって、多少のズレが生じますので、ご注意ください。

IPO主要日程 横スクロールできます

ブックビルディング期間 2023年6月6日〜6月12日
ブックビルディング抽選日 2023年6月13日
購入申込期間 2023年6月14日〜6月16日
上場日 2023年6月22日

 

IPO情報

IPOに関する公募総数や公募価格(予定)をまとめます。

IPO情報 横スクロールできます

公募株式総数 345,300株
売出株式比率 85.5%
O.A分 51,700株
想定価格 710円
仮条件価格 810円(114%)〜1,050円(148%)
公募価格 1,050円(予定)
吸収金額 4.17億円(予定)
ロックアップ 主に180日間
主幹事 みずほ&SBI証券

 

今後の展望や懸念事項

近年、デジタル技術の活用は特に注目されており、そのデジタル技術を駆使するリテラシーの重要性、デジタル人材の育成の必要性が説かれることが多くなっている。

近い将来、内閣府や経団連が提唱する”Society5.0″社会になると、どのような業種・業界であってもAI/DX人材が必要となり需要が高まると考えられ、AI/DX市場がさらに拡大すると予測されており、株式会社アイデミーはAI/DXというテーマで、特にエンタープライズ企業に対して、デジタル技術の内製化を支援するアプローチを実行している。

一方、AI業界は技術革新が速く、企業の優位性を維持するためには、技術革新に即座に追従する必要があり、優秀な人材確保や育成が今後の重要な課題になります。

独自評価及びスコア

これまでの投資経験を活かしたデータ分析で、独自評価及びスコアを付けています。

独自評価スコア:C12

※独自評価スコアはD4(低評価)〜S20(高評価)まで存在します。

独自の評価指標

2017年1月から2023年5月までの過去6.5年間にIPO新規上場(IPO)した企業は、トータル615社でした。

それらの企業データから、以下の9の項目について、ホームページや目論見書(IPO時に発行される報告書)を調査して、上場前に初値上昇率や損失リスク度を分析しています。

  1. 業種(最近、情報通信業の初値上昇率は比較的高い傾向)
  2. 業績(売上高や利益率が健全に成長しているか)
  3. 上場市場(現在、東証プライムに上場する大型株は、初値が上昇しづらい傾向)
  4. 主幹事(IPOを管理する証券会社で多少の影響がある)
  5. 公開株数(少ない方がプラチナチケットになり易いが、当選しづらくなる)
  6. 売り出株式比率(新規発行分と既存分の比率で、低い方が上がり易い)
  7. ロックアップ(大株主が上場日から一定期間、売却できない期間のことで、長めの設定が良い)
  8. 株単価(安い方が、初値上昇率は高くなる傾向)
  9. 同日上場企業数(同日に複数社がIPOする場合は資産が分散して上がりづらい傾向)

これらの9項目の分析結果から、初値上昇があまり期待できそうにない企業については、予めBB申込を辞退して、マイナス=損失リスクを軽減しています。

初値上昇率の予想

2017年1月から2023年5月までの過去6.5年間にIPO新規上場(IPO)した企業は615社で、評価スコア「C12」の企業は50社ありました。

それら企業における初値上昇率(=初値/公募価格)は以下の通りです。

過去データを基に算出した初値上昇率 横スクロールできます

平均値 206%(2.06倍)
最大値 442%(4.42倍)
最小値 85%(公募割れ)
中央値 197%(1.97倍)

過去6.5年間で公募割れした企業は3ありましたので、初値の公募割れリスクは6%です。

平均値とは、データの合計をデータの個数で割って得られる値=平均値に対して、中央値とは、データを大きさの順に並べ替えたとき、ちょうど順番が真ん中になる値です。平均値の場合は他の値と比べて極端に大きい(または小さい)値があることによって、影響を受けてしまいますが、中央値の場合は、真ん中の値ですので、そのような影響は受けづらいのが特徴です

 

管理人のBBスタンス

過去のデータを分析した独自評価スコアに応じて、管理人のブックビルディング(BB)のスタンスを決めています。

若干の公募割れリスクはありますが、概ね初値上昇が期待できますので、「すべての所有口座からBB申込予定」です。

公開株数が少ないので当選しづらいですが、主幹事のみずほ証券またはSBI証券が狙い目です。

最後に

不安定な世界情勢や世界各国の利上げ、さらには米シリコンバレー銀行の破綻やクレディ・スイスの破綻など、株式にとってはマイナス要因が多い状況なので、日本国内のIPO新規上場企業への株式投資に対しても、今まで以上に慎重に検討する必要が出てきています。

今回の記事が、あなたの投資判断に有益になれば幸いです。

最後に、あくまで営利を伴わない個人的な自己分析なので、最終的な投資判断は自己責任でお願い致します。